6-3制の小学校・中学校から,4-3-2区分の9年制義務教育学校へ

新着情報 - 9年生




 9年生の家庭科の授業で、調理実習が行われました。今回のテーマは「カップケーキ」。生徒たちは、ベーシックなカップケーキ生地に加え、それぞれの班でトッピングや具材を工夫し、個性あふれるオリジナルカップケーキを完成させました。ホイップクリームやチェリーをあしらったスイーツ系のものから、ベーコンやホウレンソウを混ぜ込んだ食事系のものまで、どれも美味しそうで、見た目にも楽しい仕上がりとなりました。
 焼き上げにはオーブンを使い、加熱の時間や温度にも気を配る必要がありましたが、生徒たちはグループで声を掛け合いながら、協力して調理に取り組んでいました。調理後の後片付けも手際よく行い、「家でもまた作ってみたい」「自分で作ったらおやつ代の節約になるかも」という声も聞かれました。
 文部科学省は、中学校家庭科の目標として「日常生活における課題を見出し、よりよい生活を創造しようとする実践的な態度を育てること」を掲げています。調理実習は単に料理をするだけでなく、栄養バランス、衛生、安全、協働、計画性など、さまざまな力を身につける貴重な学びの場です。特に今回のようなオーブンを使った実習では、熱源の扱い方や時間管理の重要性も体験的に理解することができました。
 今後の家庭生活や自立に向けて、こうした学びが生徒たちの土台となることを願っています。





 本番まで残された日数は2週間ですが、実際に学校で練習できる時間は限られています。そんな中、9年生のABC組では、パート練習に加えて全体での合わせ練習も始まりました。思うようにいかない箇所にぶつかり、クラスメイトとのコミュニケーションがうまくいかないこともあります。それでも、どうすればよくなるのかを話し合い、支え合おうとする姿からは、これまでの9年間で築いてきた信頼関係が垣間見えます。
 思い通りにならずに悩んだり、苦しんだりする姿は、一見うまくいっていないように見えるかもしれません。しかし、実はその先にこそ、大きな成長があります。困難に立ち向かい、仲間とともに乗り越えようとする姿は、まさに青春の時間を生きている証です。
 一方、D組では5~9年生が力を合わせて合唱を披露します。9年D組の生徒たちは最高学年としての自覚を持ち、日々真剣に練習に取り組んでいます。後輩の手本となるよう努力を重ねるその姿には、頼もしさと温かさが感じられます。
 最高学年としての誇りと責任感を胸に、どのクラスも一丸となって合唱づくりに励んでいます。子どもたちの真剣な姿とその先にある成長を、ぜひ本番で感じていただければと思います。





 現在、本校では教育実習が行われています。本校の卒業生も含め、教職を志す学生たちが、子どもたちとのふれあいや実際の教育現場での体験を通して学びを深めています。本校は国立の教育大学の附属校として、次世代の教員を育てる役割も担っています。大学で最新の教育理論や指導法を学んできた実習生が、現場での指導経験を重ねることで、学びを実践につなげています。また、大学の教員とも連携を図りながら、実習が子どもたちにとっても実りある時間となるよう心がけています。
 進路の選択を迎える9年生の生徒たちにとっても、年齢の近い“お兄さん・お姉さん”との関わりは新鮮で、さまざまな刺激を受けているようです。昼休みに一緒に食事をとったり、大学生活や趣味の話を聞いたりする中で、普段の授業とはひと味違った学びの時間が生まれています。本校を卒業した学生も母校実習として来ており、かつての学校生活を懐かしく語る姿は、在校生にとって「自分たちもこんなふうに成長できるのだ」と思える良いきっかけになっています。身近な先輩として親しみやすく感じられるようで、会話も自然と弾んでいます。
 限られた期間ではありますが、本校での経験が実習生の成長につながるとともに、生徒たちにもよい影響を与えてくれることを願っています。




 本校の学友会(生徒会)が主催する全校集会で、9年生のMさんとKさんが、沖縄への学習旅行について後輩たちに発表しました。平和学習の一環として訪れた沖縄では、戦争の歴史や現地の方々の思いに直接触れ、深く平和について考える機会を得たこと、また読谷村での民泊では、温かく迎えてくださった地域の方々と交流し、人とのつながりの大切さを実感したことなどを、自分の言葉で語ってくれました。さらに、美しい沖縄の海で仲間と過ごした時間や、9年間の集大成として臨んだ行事を通して得た充実感、そしてその経験を胸に、これからの学校生活にも前向きに取り組んでいく決意も語られました。こうした発表を通して、学びを振り返り、言葉にして伝える姿から、生徒の確かな成長が感じられます。








 高等部(8・9年)では、昼食を自分の好きな場所で食べることができます。この自由なスタイルは、生徒たちにとって昼休みをより楽しみな時間にしています。教室で食べてももちろん構いませんが、多くの生徒が校内のさまざまな場所に出かけ、気の合う友達と昼食を楽しんでいます。たとえば、体育館横のテラスでピクニックのように食べたり、テニスコートのそばで友達と会話を楽しみながら過ごしたりと、それぞれが思い思いの時間を過ごしています。
 屋外に設置されたテーブルは人気のスポットで、早い時間に埋まってしまうこともあります。特に北校舎の前にあるウッドデッキは心地よい風を感じながら昼食がとれる場所として、生徒たちに大変好まれています。こうした場所では、クラスの垣根を越えて、異なる学年やクラスの生徒同士が一緒に食べる姿も多く見られます。自然と交流の輪が広がり、友人関係の幅も広がっています。昼食は家から持参した弁当を食べている生徒もいれば、希望制の弁当給食を注文している生徒もいます。
 親しい友人と机を囲んで教室で食べる生徒もいれば、開放的な空間でのびのびと食べたいという生徒もいます。それぞれが自分に合った場所とスタイルで過ごすことができる環境があり、昼休みの時間が心のリフレッシュにもつながっています。こうした日常の中にも、生徒の個性や関係性が育まれている様子が感じられます。自由で温かな雰囲気の中で過ごす昼休みは、本校高等部の魅力の一つです。